目次
I. データライフサイクル管理 (DLM: Data Cycle Management) のルール
2. 依存関係ルール
3. Simplified Disaster Recovery (SDR) バックアップセットの依存ルール
II. Backup Exec コンソールに表示される DLM ルールと依存関係
1. NTFS 及びその他 GRT 無効のバックアップセットに表示される依存関係
3. DLM 管理ストレージ上の SDR バックアップセットに表示される依存関係
4. テープストレージの SDR バックアップセットに表示される依存関係
DLM はバックアップジョブで指定された保持期間に従ってバックアップセットの有効期限が切れるタイミングを決定します。DLM ルールに従い、期限切れのバックアップセットデータ、カタログ、およびデータベースレコードが削除されます。
DLM が管理するストレージデバイスは次のストレージです。
テープベースのバックアップセットは次のようになります。
ただし、DLM によって管理されているバックアップセットであっても、期限切れによる削除が行われない3つの主要な DLM ルールがあります。その3つの DLM ルールに合致するバックアップセットは、たとえ有効期限が過ぎていても削除は行われません。その3つのルールは以下になります。
データライフサイクル管理 (DLM) リカバリチェーンと依存関係ルール
次に、DLM は、次のオプション/操作があります。
[失効]:
[保持]:
[従属バックアップセットの表示]:
適用されるルールと依存関係の例は、以下のシナリオで説明されます。
期限切れのバックアップセットが最新のリカバリチェーンの一部である場合は、そのバックアップセットは DLM によって削除されません。
依存関係のあるバックアップセットのうちの一つが有効期限が切れていないか保持されている場合は、期限切れのバックアップセットは DLM によって削除されません。依存関係の計算は、次の4つのルールに基づきます。
B) コピーが存在する場合
D) Simplified Disaster Recovery (SDR) バックアップセット
リカバリチェーン内のすべての依存したバックアップセットが期限切れにならない限り、期限切れのバックアップセットは DLM によって削除されません。
増分と差分が混在していないリカバリチェーンの依存関係の判断は次のようになります。
増分と差分が混在するリカバリチェーン依存関係の判断は次のようになります。
| エージェント | 増分は最後の完全以降の最後の差分に依存しますか? | 差分は最後の完全以降の最後の増分に依存しますか? | |
| Hyper-V | No | No | |
| Oracle | Yes | No | |
| Linux/Unix | Yes | No | |
| NDMP filer | Yes | No | |
| SQL | Yes | No | |
| SharePoint | Databases | No | No |
| Index Files | No | Yes | |
| そのほかのエージェント: NTFS, System State, Shadow Copy, Exchange, VMware, Enterprise Vault | No | Yes | |
期限切れのバックアップセットは、以下の(ア)かつ(イ)場合には依存関係がなく、DLM によって削除されます。(重要なバックアップセットでない場合)
注: 重要なバックアップセットの場合は、次の追加の依存関係があります。
3. Simplified Disaster Recover (SDR) バックアップセットの依存ルール。
(ア) 少なくとも1つのコピーがある
GRT が有効なバックアップセットの場合は次の追加ルールが適用されます。
かつ
(イ) 最後に期限切れになるコピーではありません
期限切れになるバックアップセットにコピーがあり、最後に期限切れになる場合は、次のようになります。(重要なバックアップセットでない場合)
| バックアップセットの種類 | 次の場合に削除される |
|---|---|
| GRT 無効のバックアップセット | テープベースのストレージを含むすべてのストレージデバイス上で、依存関係のあるバックアップセットが期限切れである |
| GRT 有効のバックアップセット | すべての DLM 管理対象ストレージデバイス上で、依存関係のあるバックアップセットが期限切れである |
注: 重要なバックアップセットの場合は、次の追加の依存関係があります。
3. Simplified Disaster Recover (SDR) バックアップセットの依存ルール
SDR バックアップセットの依存関係には追加の依存関係があり、3つの主要な DLM 保持ルールの 1 つとして、次のセクションで説明されています。
Simplified Disaster Recovery (SDR) 対応のバックアップセットには、追加の依存関係を持つバックアップセットがあります。これは Simplified System Protection (SSP) バンドルと呼ばれています。SSP バンドルは、重要なリソースのバックアップセットであり、次の場合に相互に依存関係を持ちます。
例えば、SDR ジョブが完全バックアップの一部として、重要なボリューム C: および E: とシステム状態 (SS) をバックアップした場合に、C: 完全、E: 完全、システム状態 (SS) 完全は、SSP バンドル を形成し相互に依存関係を持ちます。
これは 3 つの主要な DLM 保持ルールのうちの 1 つです。
[失効] および [従属バックアップセットの表示] オプションは、DLM 保持ルールに基づいて依存セットを表示します。
次のような保持ルールがあります。
DLM の依存関係を定義するルールによって、Backup Exec コンソールに表示される従属バックアップセットも決まります。
適用されるルールと結果として生じる依存関係の例は、次のシナリオで説明されます。
[失効] オプションと [従属バックアップセットの表示] オプションはどちらもDLM 管理ストレージの依存セットを表示します。
| 選択したバックアップセットが 重要なセットではない場合 |
表示される依存関係 | 適用される DLM ルール |
|---|---|---|
| コピーがない | リカバリチェーンによる依存関係 | リカバリチェーン |
| 少なくとも1つのコピーがあり、 最後に期限切れになるコピーではない |
依存関係なし | コピーが存在する |
| 少なくとも1つのコピーがあり、 最後に期限切れになるコピーである |
自身のリカバリチェーンの依存関係 + 各コピーの依存関係 |
バックアップチェーン |
重要なバックアップセットに対して表示される依存関係は、次のセクションで説明されます。
3. DLM 管理ストレージの SDR バックアップセットに表示される依存関係
4. テープストレージの SDR バックアップセットに表示される依存関係
[従属バックアップセットを表示] オプションは、テープベースのストレージの依存セットを表示します。
| 選択したバックアップセットが 重要なセットではない場合 |
表示される依存関係 | 適用される DLM ルール |
|---|---|---|
| コピーがない | リカバリチェーンによる依存関係 | リカバリチェーン |
| 別のテープデバイス上に 少なくとも1つのコピーがある |
自身のリカバリチェーンの依存関係 + |
リカバリチェーン コピーが存在する |
| テープ以外の別のデバイスに 少なくとも1つのコピーがある |
自身のリカバリチェーンの依存関係 注: テープ以外のデバイスの依存関係は 表示されません |
リカバリチェーン コピーが存在する |
例1: NTFS のディスクへのバックアップ
リカバリチェーンに次のものが含まれている場合: 完全、増分1、増分2、完全2
例2: NTFS のディスクへのバックアップと重複排除への複製
リカバリチェーンに次のものが含まれている場合:完全、増分1、増分2、完全2
| 選択した バックアップセット |
ディスク上の依存関係 (一次バックアップセット) |
重複排除上の依存関係 (複製バックアップセット) |
|---|---|---|
| 完全 | 依存関係なし | ディスクと重複排除の増分1、増分2 |
| 増分1 | 依存関係なし | ディスクと重複排除の増分2 |
| 増分2 | 依存関係なし | 依存関係なし |
例3: NTFS のディスクへのバックアップとテープへの複製
リカバリチェーンに次のものが含まれる場合:完全、増分1、増分2、完全2
テープの依存関係は [従属バックアップセットの表示] オプションから表示できます。
| 選択した バックアップセット |
ディスク上の依存関係 (一次バックアップセット) |
テープ上の依存関係 (複製バックアップセット) |
|---|---|---|
| 完全 | 依存関係なし | テープの増分1、増分2 |
| 増分1 | 依存関係なし | テープの増分2 |
| 増分2 | 依存関係なし | 依存関係なし |
[失効] オプションは DLM 管理ストレージの依存セットを表示します。
注: テープ上の複製セットは、このルールに該当しません。
| 選択したバックアップセット | 表示される依存関係 | 適用される DLM ルール |
|---|---|---|
| コピーがない | リカバリチェーンによる依存関係 | リカバリチェーン |
| 少なくとも1つのコピーがあり、 最後に期限切れになるコピーではない |
依存関係なし | コピーが存在する |
| 少なくとも1つの複製があり、 期限切れの最後の複製データである |
自身のリカバリチェーンの依存関係 + 各コピーの依存関係 |
リカバリチェーン コピーが存在する |
例4: Exchange サーバーのディスクへのバックアップとテープへの複製
リカバリチェーンに次のものが含まれている場合:完全、増分1、増分2、完全2
テープの依存関係は [従属バックアップセットの表示] オプションから表示できます。
| 選択した バックアップセット |
ディスク上の依存関係 (一次バックアップセット) |
テープ上の依存関係 (複製バックアップセット) |
|---|---|---|
| 完全 | ディスクの増分1、増分2 注: テープはDLMによってコピーとみなされません |
テープの増分1、増分2 |
| 増分1 | ディスクの増分2 | テープの増分2 |
| 増分2 | 依存関係なし | 依存関係なし |
テープ上の GRT 対応セットに表示される依存関係は、1. NTFS 及びその他 GRT 無効のバックアップセットに表示される依存関係と同じです。
[失効] オプションと [従属バックアップセットの表示] オプションはどちらも、DLM 管理ストレージの依存セットを表示します。
|
選択したバックアップセットが |
表示される依存関係 | 適用される DLM ルール |
|---|---|---|
|
コピーがない |
SSP バンドルに含まれるバックアップセット + |
リカバリチェーン |
|
少なくとも1つのコピーがあり、 |
SSP バンドルに含まれるバックアップセット + |
リカバリチェーン |
|
C: D:などのクリティカルボリュームであり、少なくとも1つのコピーがあり、 |
SSP バンドルのシステム状態バックアップセットの依存関係 | コピーが存在する SDR バックアップセット |
| システム状態であり、少なくとも1つのコピーがあり、 最後に期限切れになるコピーではない |
依存関係なし | コピーが存在する SDR バックアップセット |
例5: ディスクへの SDR バックアップ
リカバリチェーンに次のものが含まれている場合:ボリューム C: とシステム状態 (SS) の完全、増分1、増分2、完全2
例6: ディスクへの SDR バックアップと重複排除への複製
リカバリチェーンに次のものが含まれている場合:C:、E:、およびシステム状態 (SS) の完全、増分1、増分2、完全2
| 選択したバックアップ セットが SDR の場合 |
ディスク上の依存関係 (一次バックアップセット) |
重複排除上の依存関係 (複製バックアップセット) |
|---|---|---|
| C:完全 |
ディスクの SS 完全 |
重複排除の E: SS 完全 重複排除の C: E: SS 増分1 重複排除の C: E: SS 増分2 ディスクの C: E: SS 増分1 ディスクの C: E: SS 増分2 |
| E:完全 | ディスクの SS 完全 | 重複排除の C: SS 完全 重複排除の C: E: SS 増分1 重複排除の C: E: SS 増分2 ディスクの C: E: SS 増分1 ディスクの C: E: SS 増分2 |
| SS 完全 | 依存関係なし | 重複排除の C: E: 完全 重複排除の C: E: SS 増分1 重複排除の C: E: SS 増分2 ディスクの C: E: SS 増分1 ディスクの C: E: SS 増分2 |
| C:増分1 | ディスクの SS 増分1 | 重複排除の E: SS 増分1 重複排除の C: E: SS 増分2 ディスクの C: E: SS 増分2 |
| E:増分1 | ディスクの SS 増分1 | 重複排除の C: SS 増分1 重複排除の C: E: SS 増分2 ディスクの C: E: SS 増分2 |
| SS 増分1 | 依存関係なし | 重複排除の C: E: 増分1 重複排除の C: E:、SS 増分2 ディスクの C: E: SS 増分2 |
| C:増分2 | ディスクの SS 増分2 | 重複排除の E: SS 増分2 |
| E:増分2 | ディスクの SS 増分2 | 重複排除の C: SS 増分2 |
| SS 増分2 | 依存関係なし | 重複排除の C: E:増分2 |
[従属バックアップセットの表示] オプションは、テープベースのストレージ上の依存セットを表示します。
| 選択したバックアップ セットが SDR の場合 |
表示される依存関係 | 適用される DLM ルール |
|---|---|---|
| 別のテープデバイスに少なくとも1つのコピーがあり、 最後に期限切れになるコピーである |
SSP バンドルに含まれるバックアップセット + |
リカバリチェーン コピーが存在する SDR バックアップセット |
| C: D:などのクリティカルボリュームであり、別のテープデバイスに少なくとも1つのコピーあり、 最後に期限切れになるコピーではない |
SSP バンドルとして依存するシステム状態バックアップセット + 自身のリカバリチェーンの増分/差分依存関係 + 他のテープデバイス上の各コピーの増分/差分依存関係 |
リカバリチェーン コピーが存在する DR バックアップセット |
| システム状態であり、別のテープデバイスに少なくとも1つの複製があり、 最後に期限切れになるコピーではない |
自身のリカバリチェーンの増分/差分依存関係 + 他のテープデバイス上の各コピーの増分/差分依存関係 |
リカバリチェーン コピーが存在する SDR バックアップセット |
| テープ以外のデバイスに少なくとも1つのコピーがあり、 最後に期限切れになるコピーである |
SSP バンドルに含まれるバックアップセット + SSP バンドル内の各バックアップセットの増分/差分依存関係 + SSP バンドル内の各セットのすべてのコピー(テープ/非テープ) の増分/差分依存関係 |
リカバリチェーン コピーが存在する SDR バックアップセット |
| C: D:などのクリティカルボリュームであり、テープ以外のデバイスに少なくとも1つのコピーがあり、 最後に期限切れになるコピーではない |
SSP バンドルとして依存するシステム状態バックアップセット + 自身のリカバリチェーンの増分/差分依存関係 |
リカバリチェーン コピーが存在する SDR バックアップセット |
| システム状態であり、テープ以外のデバイスに少なくとも1つのコピーがあり、 最後に期限切れになるコピーではない |
自身のリカバリチェーンの増分/差分依存関係 | リカバリチェーン コピーが存在する SDR バックアップセット |